前回紹介した4つのレベルのESがどのような構造になっているのかを説明しようと思います。各ESにおいて特徴が大きく異なることがわかると思いますし、自分の目指すESの形が明確化できると思います。
これから記載するサンプルは以下の設定で書いていることとします。
ESテーマ:「入社後、会社で成し遂げたいことを自由に記載してください。」(600字)
企業情報:マーケティングやブランディング協力をすることが既存の一番大きい事業であり、現在、AI開発や深層学習に力を入れて、データに基づいた分析結果の提示、および分析サービスの商用化を新規事業として立ち上げている。
Level1 : 自分のやりたいこと・やってきたことを書く
<ストラクチャー>
私は大学時代、情報学部に所属しており、ディープラーニングやAIの開発を学んでいて、国際学会などにも参加したことがある。
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御社は現在新規事業でAI開発などに力を入れていると知り、業務内容に興味をもった。
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新規事業を立ち上げていくことは自分にとっても大きな成長につながるし、良い経験になると感じた。
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そのため、御社で新規事業を成功させAI事業のパイオニアになりたい。
上記のストーリーを見て、「よし!是非一緒に働いてもらおう!」となると思いますか?これでは自分の成長にしか触れておらず、会社がどうなっていきたいかを全く考慮していない書きっぷりになってしまっている。これでは、採用側も「この人と一緒に働きたい!」と思うのは難しいのではないだろうか?
Level2:自分の成長方針を掲げて、会社の取り組みと重ね合わせる
<ストラクチャー>
私は大学時代、情報学部に所属しており、ディープラーニングやAIの開発を学んでおり、今後の社会人人生でも続けていきたいと考えている。
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御社は現在新規事業でAI開発などに力を入れていると知り、自分の興味と会社の方向性が一致していることに共感した。
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マーケティングにも興味があり、VUCA時代と言われている今の予測困難なご時世で「売れる商品とは何か」を定量的に分析して見つけてみたいと思っている。
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御社のマーケティング事業の質をさらに向上させるようなAI開発を成し遂げて、独自のマーケティング分析方法を創り上げたい。
このLevelで最低限「会社のために」何を成し遂げたいかが記載できているなと思います。会社は今後新規事業に力を入れていきたいが、本流はマーケティングであり、目的は既存事業のブラッシュアップであるといことを理解しています。自分の興味が会社の方向性と一致していることがかけているため、読んでいる側も、「この会社で実現できそうだ」と思えるのではないかと思います。
Level3:会社の成長方向性に今の自分は寄与できるとアピールする
ここから明らかに変わるのが、少なからず「スキル」があることが前提になる。なぜなら、会社の成長に貢献できることを言わなくてはいけないからである。そのため、Level2->Level3 にレベルを上げたい場合は、現在のスキルを分析し、どのような貢献ができるかを考える必要がある。
<ストラクチャー>
私は大学時代、情報学部に所属しており、ディープラーニングやAIの開発を学んでおり、今後の社会人生も続けていきたいと考えている。
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私は過去に、長期インターンシップでマーケティング企業で2ヶ月インターンシップをしてマーケティング分析を主で活動し、お客様の商品の売り上げを2倍にした経験がある。その際自分で深層学習を使い、お客様の行動予測をするプログラムを独自で創り上げた経験もある。
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VUCA時代と言われている予測困難なご時世で「売れる商品とは何か」を分析することに興味があり、「売れるとは」の真相に辿り着きたいと考えている。そしてこの目標は御社の企業理念とも一致すると考えている。
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このような経験を元に、御社の新規事業部で即戦力で貢献し、成果をあげ、マーケティングのパイオニアと言われる人材になって、御社を日本のNo1マーケティング企業に押し上げたい。
ここまでの内容が盛り込まれると、読んでいて面白いと感じるし、実際に何をしていたのかがわかります。
(もちろんこれはストラクチャーなので、まとめる時はさらに具体化する)
また、会社の成長方針を理解し、入社直後から自分は活躍できるビジョンがあることを明言できています。さらには将来的な夢も会社の方針としっかり重なっているので読んでいても共感できる内容に仕上がっていると思います。
Level4 : Level3に加え、会社の長期的成長を予測し、その人材になるための自分の計画を述べることができる
<ストラクチャー>
私は大学時代、情報学部に所属しており、ディープラーニングやAIの開発を学んでおり、今後の社会人生も続けていきたいと考えている。
↓
私は過去に、長期インターンシップでマーケティング企業で2ヶ月インターンシップをしてマーケティング分析を主で活動し、お客様の商品の売り上げを2倍にした経験がある。その際自分で深層学習を使い、お客様の行動予測をするプログラムを独自で創り上げた経験もある。
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VUCA時代と言われている予測困難なご時世で「売れる商品とは何か」を分析することに興味があり、「売れるとは」の真相に辿り着きたいと考えている。
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また、長期的な成長を見据えた時、各企業がAIを用いて自動的にマーケティングする時代が到来するかもしれない。ただ、AIは人には勝てない要素もたくさんあるため、「ヒト」も同時に育っていく環境を整えて、AIだけに頼らない企業体質を作っていきたい。
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このような経験を元に、御社の新規事業部で即戦力で貢献し、成果をあげ、マーケティングのパイオニアと言われる人材になって、御社を日本のNo1マーケティング企業に成長させたい。
Level4になると、長期的な会社の状況や市場を予測して、今後の自分が成し遂げたいことを明確化させることができていると思います。アニュアルレポートなどを使い企業を分析して、企業の短期・中期・長期の目標を明確化させて、その企業が何を成し遂げたいかを整理した上でESを記載すると、より良いESに仕上がると思います。
アニュアルレポート(年次報告書)とはどんなものなのか知らない人もいると思いますので、数社のリンクを貼っておきます。
注意事項とまとめ
上記のサンプルはあくまで「ストラクチャー」ですので、「何を書くか」のメモだと思ってください。これを具体化させて、内容を600字にまとめていく作業が必要であると考えてください。どんな内容にすると、企業側が読んでいて意味のあるESになるかが少しでも伝わったのなら幸いです。皆様が第一志望の企業に入社されることを祈っております!
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現在、新卒社員3名と私の合わせて4名で、「明日をもっと明るく」をテーマにPodcastsを配信しています。時には雑談、時には真面目な話と、気軽に片手間で聞いていただくには丁度良いコンテンツになっています!仕事に行きたくないと思える日曜日の夜、緩みやすい水曜日の夜の週2回新しいコンテンツを発信していますので、是非聞いていただけると嬉しいです。
今回の内容はPodcastsの第9回の内容になっています。
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